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インカムでつなぐコミュニケーション

執筆者の写真: Shinichi ShimaderaShinichi Shimadera

しまでらメディカルクリニックではインカムを取り入れています。ドラマ「東京MER」で使っていたアレです。ご存知ない方は写真をご覧になってください。

毎日毎日発熱者が見えます。当院では発熱外来はドライブスルーで行っています。医療者は俗に言う防護服を着て、診察室も外から出入りできる構造で、完全なるエリア分けをしています。理想を追求するあまり、実は受付の様子が全く分かりません。

来院者が有れば電子カルテに名前が上がります。それを見て診察室のスタッフは受付されたことを知ります。そして受付から基本カードなる紙が回って来ます。その時にインカムで合図が入ります。

それを聞いて中のナースが電話問診します。熱がある人は経過を念入りに聞きます。場合によってはいの一番にコロナの検査をするからです。

問診が終われば赤エリアに基本カードを回し、その合図で赤エリアのナースはドライブスルーの列の患者さんを呼び入れます。

診察が終われば今度は薬情報が出るので、インカムで合図をして薬局に運んでもらいます。

そして最後は薬とお会計、釣り銭袋を持って外の車まで運びます。

極力持ち場を離れずに診療を回すのに、インカムは重宝しております。

それから何とこのインカムは聴診器が使えるのです。今までインカムの欠点は耳の穴を塞いでしまうことでした。医療において聴診器は欠かせませんが、このインカムは骨伝導のため不思議なことに耳の穴は空いたまま聴けるのです。

何と言ってもインカムのメリットはみんなが会話を聞いていることです。内線電話は確実ですが会話は一対一です。その点インカムは一人の話すことをみんなが聞いてくれている。そんな一体感を感じつつ診療しております。決して大声で叫ぶこと無しに。


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