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お持ち帰りを注文した、んやけど

執筆者の写真: Shinichi ShimaderaShinichi Shimadera

先日、外出先でレストランに入った時にレジで上記のような会話が聞こえてきた。「お持ち帰りをした」テイクアウトの注文でもしたのだろうか?レジ担当の店員もそう、捉えて、「お名前は?」という流れに。なぜか少し間が空いてから「〇〇やけど」と言ったような気がしたが、店員には通じない。どうやらベタベタの関西弁で、そのイントネーションに耳が馴染んでなければついて行けない雰囲気だった。

「お待ち帰りをした、ぃんやけど」これで私には通じた。でもその日はあいにく混んでいて周りがうるさく、店員は「あのー、お持ち帰りの注文をされたのですか?」と尋ねた。当然お客は「まだや!せやし、今からするゆーてんねん」と。果たしてこの店員にこのお客の話し方が怒ってると聞こえたのか、どうかは分からないが、関西弁は悪いとは言わないが、場所によっては浮いてしまう。別に話し方を無理に標準語調に合わせなさいとは言わないが、相手に通じなければ日本語としては失格だと私は思う。関西弁は全て怒っているように聞こえるとも言われるが、標準語も大概きつく、むしろ冷たいと私は思う。

若い頃に東京に三年間小児外科研修に行ってた頃に、慶應義塾大学出身の上司にこっぴどく叱られたことがあった。それはもうひどい口調で、今にして思えばパワハラに近かった。そんな時、同じ関西出身仲間と「そんなゆわんでええやんなー」と慰めあったものである。

関西弁は心のトークには向いてるが、ビジネストークには不向きなのかもしれない。

東京研修の時に、「あなた達、東京の子ども達から症状の聞き取りをしたいならば、きちんとした標準語で話しなさい」とナンバーツーの女医上司に指導されたのだが、その話し方が妙に耳についたので、そればかりが気になったのは事実である。それもそのはず、その先生、福井出身だった。

郷にいれば郷に従え、とは言うが、まずはその気持ちが大事だとは思う。


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