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マリーン薬局関店

執筆者の写真: Shinichi ShimaderaShinichi Shimadera

お待たせしました。薬局が来ます。しかも岐阜で一店舗目だそうです。俗に小児科の前には門前薬局は来ないと言われる。なぜでしょう?

関は子沢山の家庭が多いと思う。一家で受診すれば、例えば兄弟三人に親さん、合計4人処方が出る。大人は錠剤なのでほぼ時間はかからないが、子供はそれぞれ体重が違うから同じ症状、同じ処方でも一からg測って分包機にかけないといけない。そうすると今の院内薬局はスタッフ1人で回しているので子供1人につき大体5-10分かかるとすると、3人子供がいればそれだけで20-30分は待たないといけない計算になる。

そこで出てくるアイデアが「作り置き」であるが、体重何キロの子を想定して、何の症状の薬を作り置くのか、その予測も割と難しく、とどのつまり、小児科は薬局にとって面倒な存在となりがちである。人海戦術で人手を投入すれば少しは早くなるだろうが、次は人件費との兼ね合いとなる。長く続けるには結局は経営のことも考えないといけなくなる。薬局部門においては「医は算術」になりがちかもしれない。ということで、小児科の前には門前薬局は来ないという理屈になる。

そんな中でのマリーン薬局関店、岐阜一号店、何とか成功して頂かねば。算術ではなく、仁術で。

小児科の薬はめんどうくさいのだろうか。私は子どもの体格に合わせて薬の量を計算して算出する理屈を初めて聞いたとき、これぞ小児科と思ったものである。好きこそものの上手なれ。子どもが好きならば、この「めんどうくさい」分包も好きになるのかもしれない。仕事はそれが好きな人に任せるべきである。やっつけ仕事では心がこもらない。もしかしたらそこに「仁術」と「算術」の分かれ目があるのかもしれない。

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