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小児科は楽しい

執筆者の写真: Shinichi ShimaderaShinichi Shimadera

発展途上と退行性変化、ちょっと対の言葉にはなっていないが医療は概してこの二つに分けられる。医学部を卒業して進路を決める時に何科がよいかと言えば語弊があるかもしれないが、何科に進もうかを決める際に自分が先の二つの医療のどちらに向いているかで決めたような気がする。発展途上の成長過程の子供か、退行性変化の老いていく高齢者かを比べて私は小児科、しかも小児外科を決意したのでした。きっと。

正直なことを言えばほとんど直感で小児外科を決めたに近い。たぶん。

人生を決めるのに建前と本音があると思う。私が小児外科を決める前に私は子供が大好きだった。国試の勉強も小児科ばかりしていた気がする。その頃から、いやずっと前から子供が好きだったのだろう、だから泣き声で重症さが分かるし、困っている子がいれば助けたくなる。今も医療を半分以上直感でやっているような気がする。

昔、集中治療室の先生から全く関係ない時間に呼ばれたことがある。嶋寺先生、子供の症例が入ったからまた見に来て、と。子供好きやろ、というセリフとともに。あの頃から私は小児科が好きだったし、楽しかった。

小児科は採算が取れないとか、儲からないとか、そんなのは私には全く関係なかった。今でもそれに近いものはある。

世の中は二つに分かれる。子供が好きな人と嫌いな人。ただそれだけだと思う。子供たちも、その親さんたちも、子供が好きな先生に診てもらいたいはずである。きっと。

あとは運を天に任せるしかない。私が小児科医として認めてもらえるなら、きっと経営はあとからついて来る。そう願うばかりである。

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