top of page

戦のない世の中

執筆者の写真: Shinichi ShimaderaShinichi Shimadera

2023年大河ドラマが終わった。2024年明けましておめでとうございます。というのも束の間、能登で震災が発生した。津波が来て、犠牲者が出た。規模は違えど2011年3月11日と同じである。

戦のない世の中を作ると言って徳川家康は戦い、200年以上続く徳川幕府を作った。その功績は大きい。戦に日々明け暮れ、いつ命を奪われるか分からない時代は、早くこの時代が終わって欲しいと願っただろう。しかし今の日本はどうだろうか。戦こそないが、新型コロナに見舞われ、詐欺や強盗、闇バイトに見舞われ、交通事故に見舞われ、震災に見舞われる。犠牲者となればやはり地獄に落ちる。怯える対象は違えど、不安を抱える日常は今も昔も何も変わってはいない。

クリニックへ来られる方は、病気を抱えて来られる。だからいち早く診察をして、診断をして、薬を処方して差し上げたい。なのに今の日本は診断のキットが足りない、薬が足りない、ないないづくしの連続である。これでは不安が募るばかりである。


厭離穢土欣求浄土の旗印のもと、家康が戦ったのは一体何と戦ったのか。厭離穢土とは「江戸を離れて」ということらしい。江戸を離れて、京で浄土を目指したのか。京には何があったのか。それを知る人は少ない。

話は逸れたが、穢れた世の中を離れて極楽浄土を目指す。世の中穢れだらけ。人に会えば歪み合い、心乱され、愚痴が出る。説教じみているが、そこを離れて心地よい世界を目指したい。病魔と戦う人々の人生に寄り添い、診断治療して幸福を与えたい。医療も仏教の教えに似ている。そして徳川家康の教えにも似ている。

時代は違えど、人生の構図は今も昔も変わっていないのだろう。

閲覧数:83回0件のコメント

最新記事

すべて表示

映画ラストマイルに思う

先日久しぶりに映画を見てきた。基本的に私はドラマも含めて人が亡くなる話は見ないことにしている。しかし今回のはしっかり人が亡くなるのだが、それでも見ようと思ったのは家内に「ドラマアンナチュラルとMIU404」の融合だと誘われたからである。アンナチュラルはご存知のように石原さと...

しまでら体育会系クリニック

明けましておめでとう御座います。  開業してもうすぐ3年、おかげ様で日々多くの患者さんに来て頂けるクリニックになりました。 ドライブスルーでの診察、処方薬受け取りもすっかり馴染んできて、スムーズに診察が進むようになりました。それはスタッフのみならず、患者さんのご協力もあって...

飛行機はロマン

ライト兄弟以降、航空技術は発達して飛行機が空を飛んでいくことが今日当たり前になっている。しかし私は地上で飛行機の離発着を見るのも割と好きである。私にとって着陸は四次元の世界から来た物体との遭遇みたいに感じるのである。

Comments


  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn
SMCロゴ.png

©2021 by Dr.しまでら診療室。Wix.com で作成されました。

bottom of page