今コロナで分かっていること

1)伝染病であること。

人から人に伝染する。しかも家族には高率にうつる。共有する物、タブレットやパソコン端末に付いたウイルスが手を介してうつることも言われている。そのため手指消毒、手洗いが重要だとも。2年前の自粛期間中は、外から帰ったら手洗い、ちゃんと手を洗おうとCMでも宣伝していたほどである。もちろんそれは今でも重要だとは思うが、今では空気中のエアロゾルに乗ってウイルスが浮遊して、いわゆる空気感染を起こすという説が濃厚である。このコロナは家庭内感染が高率に起こり、一家全滅などという話もよく聞く。きっとエアロゾルを介してウイルス暴露が多いのでしょう。さて、家の中でまでマスクをしている家庭がどのくらいあるでしょうか。消毒剤を各部屋に置いている家庭はどのくらいあるでしょうか。今、外ではマスクを取ることを推奨しているからには、家の中ではマスクをしなさいということになるが、そんなことを真面目にやっている家庭は極めて少ないだろう。それを考えると一つの空間の中で一緒に過ごすことは大変危険である。これを解決出来る唯一の方法は、徹底した換気か各自個室で過ごすしかない。

2)高齢者ほど罹りやすい

もともとコロナウイルスは高齢者が罹る疾患であった。その理由として、コロナウイルスはACE2受容体を介して体内に取り込まれることが分かっている。ACE2受容体は高齢者ほど多く存在する。そのため流行当初は子供は無関係であった。つまりウイルスが体に付着しても体内には取り込まれず、当然発症もしない。しかしPCR検査をするとそのウイルスの断片が捉えられ、陽性者と判定され、隔離され、謂れのない悪評を立てられたニュースは記憶に新しい。それから解釈を誤り、新型コロナは無症状の若者が広げると◯身会長が発言してしまった。それから変異を重ね、今ようやく子供も罹りやすくなり、幼稚園、小学校がやきもきしているが、高齢者が罹りやすい状況は変わっていない。

3)濃厚接触はその程度が注意である。

ファイザーの実験データを思い出してほしい。第一波の時の株のデータであろうが、ワクチン未接種者の感染率は実に1%程度、つまり100回接触してようやく感染が成立するくらい、実は新型コロナウイルスは感染力はそう強くはなかった。最近のオミクロン株は感染力が強くなったとは言え、せいぜい10倍程度としても10回に１回しか感染しない。つまり10回ウイルスと接触しないと感染は成立しないのだが、それに相当する要素が、近い距離で長時間一緒に過ごすということなのだと思う。１回すれ違う程度ではおそらく感染はしないはずである。

4)クラスター追跡班は何をしていたのか。

もともと新型コロナは5人の陽性者のうち一人しか他人にうつしていないと言われていた。また感染のチェーンは二回まで、つまり一人の陽性者Aからの感染はBにうつした後、もう一回Cにうつって、それ以上は広がらないと言われていた。だからクラスター認定されたグループはその関係者を洗い出して、動きを止めれば、地道だが感染は終息出来たはずなのである。しかし今は人流も増え、市中感染が増えてしまい、感染経路が不明例が増えすぎて、訳が分からなくなって来た訳である。これにはおそらく人々の感染慣れもあるだろうし、適切なマスク着用が減って来たのもその一因だろう。現に鼻出しマスクやアゴマスク、マスクの正面外側をつまんでのマスク位置修正を平気でしている人が多い。ウイルス感染にマスクが有効かどうかの議論はさておき、これらは全くマスク着用の意味がない。日本人は街ゆく人はほぼ100%マスクを着用していると言われているが、適切にマスクを着用している人は約半分であろう。約半分になれば集団のマスク効果は付けてないのと同じであることは別のブログで紹介する。

5)感染したらどうなるのか

コロナに感染すると熱が出る、倦怠感が出る、咽頭痛が出る。これらは通常の風邪症状と何ら変わりない。もしかしたら、検査せずに経過し、結局通常の風邪として処理されてしまう事例は多いのではないかと思われる。現に抗原検査キットは手に入りにくいことが常態化し、PCR検査を外注するにしても結果が出るのは翌日以降。そんなことでリアルタイムに感染を制御できないことくらい容易に想像ができるであろう。

今感染者の療養期間は1週間に短縮された。1週間で社会復帰ということは、熱などの辛い症状は２−３日程度で、あとは回復を待つのみという意味である。これでは大概の症例はインフルエンザと変わらないということになる。

もちろんコロナ後遺症といわれるようなものが存在するのは事実である。しかしこれはコロナに限ったことではない。風邪からギラン・バレー症候群になり意識不明となることもある。インフルエンザで有名なインフルエンザ脳症は実はワクチンでもタミフルでも予防できるものではないとも言われている。その点から言えば、コロナ感染やその後遺症もコロナワクチンや治療薬で防げるものではないのかもしれない。現にコロナ二度目の感染という話も身近になってきた。インフルも１シーズン中にA型、B型にかかる人もいる。ウイルスを相手にしている以上、何度もかかることは当たり前なのかもしれない。それよりもよく食べ、よく寝て、体力という名の免疫力を正常に保つことの方が未知なるウイルスには先決だと個人的には思っている。